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2、きものの種類ー小紋と訪問着ってどう違うの?ー

やっとこさの更新です。すみません。これからマメに頑張ります…。

というわけで(?)今回の「きものの種類」というテーマですが、各産地などの生地の違いや素材などでの種類ではなく、いわゆる留袖や訪問着といったTPOによって着分けたりするようなきものの種類です。
これが、皆さんが使っている言葉でありながら、実はイマイチ違いが分からないもので。
色んな誤解が飛び交っていたりしますので、今日はそれをじ〜っくり整理してみたいと思います。


<振袖>

これの見分け方…は必要無いとは思いますが、ざっと触れてみます。
振袖は、ミスつまり結婚していない女性の第一礼装です。
袖が長く、柄は絵羽(詳しくは後で触れます)といって横へも広く絵画のように繋がっています。
前までは、「小振袖」「中振袖」「大振袖」等といった違いがありましたが、小振袖などの、小紋よりやや長めの袖の長さのものなどは作ったりすることがほとんどなくなりましたので、(大振袖は現在は花嫁衣裳です。)「振袖」の言葉だけで、皆さんの思い浮かべるものは一つになりました。


<留袖>

これは、ミスの振袖に対して、ミセスつまり既婚女性の第一礼装です。

では、どういったきもののことを「留袖」というのかというのも以外と皆さんご存じないものです。

まず、「共八掛」といって普通、八掛はきもの地とは別の生地を付けますが、留袖はきものの表地と同じ生地を裏にも付けます。
それから「比翼仕立て」といって、白いきものと二枚重ねて着ているように見せるため、衿元や袖、裾等のちらりと見える所だけに内側に白い生地が付けてあります。
これはやはり実際に二枚のきものを重ねて着ていたものが簡略化したもので、本当に重ねて着るものを「本重ね」とよんでいます。
十二単に遡れるように、おめでたさ、豪華さを表すのに、重ね着はきものには欠かせない感覚です。
まだあります。「裾模様」でないといけないのです。上半身や袖には柄はありません。 裾にのみ絵羽の柄付けがされています。
その柄のない上半身に、「染め抜きの日向紋の五ツ紋」が付いています。…紋の詳しいお話はここではおいておきましょう。白く染め抜かれた紋が五つ付いています。これはきものの紋の一番格の高い付け方です。

留袖とは、こういうきもののことです。
ここで「黒じゃないの〜?」と思われた方もおいでかもしれません。
これは特に関西方面の方に多いかも。
留袖は黒でないといけないということはありません。地色は何でも構わないですし何色であっても格は同じです。
ですが「黒留袖」「色留袖」とそれぞれを言い分けて、関西では黒の方を格上、色を格下とする傾向があります。ですので、色留袖にはほとんどの方が三ツ紋しか入れられないみたいです。
関東では、皇室が黒留袖をお召しにならないことからでしょう、黒留袖はあまり着られないみたいですね。
それから、振袖が着にくい年令だけど独身、という方も多い昨今(ずばり私も)。この色留をそんな方達の第一礼装にしようなんて動きもちょこちょこ見られます。
う〜ん、色々ありますね…。ややこしくなってきましたのでこの辺で。

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<色無地>

色無地は、留袖に続く準礼装とされています。(帯や小物等を留袖と同じものにした時だけ。)
つまり、無地一色(黒以外)のきもので、地紋(織の凹凸で表した柄)以外の柄の入っていないもののことですが、ぼかし程度や、鮫小紋など柄が細か過ぎて離れて見ると無地に見えるようなものなども色無地として扱えます。

先述の準礼装として切る場合は紋が入っていないといけませんが、紋やきものの色の加減で、普段着になったり喪の時にも使えたり、とっても使用頻度の高いきものです。


<訪問着>

ここで、絵羽(えば)についてお話ししますね。
きものは皆、38cmほどの幅で12メートルの長さの生地(反物)から出来ています。
それが、縦に使われるような感じできものは出来ています。
しかし、きものを染めるのはきものの形に仕立てた状態では出来ません。その反物の状態でしか出来ないのです。
…ということは、きものの柄が衽から前身頃から後身頃へ、衿から胸元、袖へと繋がっているのって、ちょっと大変そうだなぁ、ということには何となく気付きますよね。

そこで訪問着は、横方向にもつながった柄を染めるために下の方法をとります。
白い生地の状態で裁断して一度きものの形に仮に縫います。このことを「仮絵羽」といいます。
そして、きものの形で柄を下描きし、また一旦解いて反物の状態に繋ぎ直して、その柄を染めます。
そしてお客さんがきものを選ばれる時の為に、またきものの形の仮絵羽に縫います。
ご購入後はまた解かれて、湯のし(生地を整える)をして、その方の寸法にきちんと仕立てられるのです。

おお〜大変です…。
生地を作り上げて、染めるというきものの大変な数々の行程にプラスして、柄をつなげるための切っては縫い、解いては繋げ、また解いては…という手間がされているのが訪問着です。
生地の良さや、染めや刺繍等といったことの良さにこの手間分の高価さも訪問着には加味されているんですね。
また、柄が少なくそんなにつながりもないように思っても、この方法をとって作ったのであったら訪問着なのです。

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<付下げ訪問着>

皆がよんでいる「付下げ」のことです。
付下げと訪問着の違い。これこそよく分からない方が多いでしょう。
先程、訪問着でお話しした身頃間や袖等の継ぎ目で柄がつながっていることが、この付下げにももちろん関係しています。

付下げも柄がつながっていますが、訪問着のような絵羽縫いの行程はとっていません。
では、どうやって…するかをご説明してみます。
反物をきものに仕立てる際、どこを前身頃にしてどこを衿にするか等の裁ち方は決まっています。
ですので、どことどことを柄がつながるように染めておけば仕立てた時にうまくいくかということは大体の予想がつきますよね。
というわけで、この付下げは反物を切ったりすることなく染めたりの加工がされ、売る時も反物のままです。
長い生地のまま、ざっと体に当てて「こんな感じの柄になります。」という程度で見せてもらうのです。
ですので出来上がりとしても、訪問着ほどの柄のつながりはなく、上前の裾の衽から前身頃、脇線くらいがせいぜいつながっている程度で、その他の後ろや胸元等はよく見るとつながってないのね、というのが付下げです。全体としての柄も訪問着より少ないことが多いです。

なるほど、一件落着!といきたいところですが、この二つのものの境が最近はとてもややこしくなっています。
この「柄をつなげるための絵羽縫い」の必要性が薄くなってきているのです。
今のコンピューター時代に、わざわざ絵羽縫いなんてしなくても細かい柄がきもの全体につながったきものだって(つまり付下げの要領で)できちゃうのです。
ですので、現在「訪問着」という名前で、仮絵羽の状態で売られているものの中には、白生地の段階での仮絵羽などの行程はなしで、染め上がってから売るためだけの仮絵羽だけがされているものもあるようです。
そのあたりの判断は、私達には難しいです。
とは言っても、作家さんなどの作品は、もちろん本来の訪問着の方法で作られているでしょうし、もちろん色々です。見ただけでこれは本物の訪問着でしかあり得ない!というものもあります。
また、反物の状態で売られていた付下げが、仕立ててみたら「結構柄が多くて訪問着みたい。」なんてこともあるかもしれません。

実際にきものになって着て、訪問着か付下げかということは、本人も知らない(訪問着だと思い込んでるけど実は違ったり)、見ても分からないというのが大まかな現状です。
どこかにお出掛けになる際、訪問着を着るか付下げを着るかということは、TPOの違いとして関係してきます。
…それはもう見た感じで決めるしかなさそうです。(事実は置いておいて?)
それで、着る側としては問題ないことですが、買う時には、やはり訪問着の方が高く売れるからという理由で騙されるのは嫌ですね。

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<小紋>

一番お馴染みのものが、ずいぶん後になってしまいましたね。
小紋は、訪問着などと違い、横へのつながりに全く支障のない、どこが袖になろうが裾になろうが構わない、ずーっと同じ柄付けがされているもののことです。
縞などはもちろんそうですし、柄としてはやはり細かいものが多いです。
細かくなくても、わざと柄の上下なんかも交互になっていたりしていて、とにかくどうにでもして〜という柄になっています。

ということは、小紋が普段着で、訪問着が格のあるきものという位置付けはとにかく柄の置き方への配慮が大事というわけです。
目がおかしくなったかと思う程「0」が並んだお値段の人間国宝の作品だろうとなんだろうと、柄が小紋ではいいところには着ていけないのがきものです。


<付下げ小紋>

またややこしいものが出てきました。
もうちょっとお付き合い下さいませ。
これも小紋ですが、柄に少しの配慮が見られます。

きものは反物を縦に使う感じで出来ています。袖にしろ身頃にしろ、肩の所は縫い目がなく山として前から後ろへとつながっています。
ですので、上下のある柄を同じ方向に付けていたら、肩のところでひっくり返ってしまいます。
そこで、染める前の反物の状態でここを肩山にするということを決めて、上下を考えた柄が付けられるのが「付下げ訪問着」です。
横へのつながりはありません。


ざっとお話ししてきましたが、分かりにくかったかもしれませんね。
分からないことがありましたら、またご質問して下さいね。
また、間違い等のご指摘もぜひ。
訪問着なども、またいい写真資料を作ってすぐに載せます。

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This page last update : 04/10/20


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